「私は、本命がA社なので、B社とC社は、その結果をみてから応募します。」
という応募者がいます。
確かに、時間は限られていますし、ましてや現職中の身ですと、更に、時間の制約を受けるものでしょう。就職活動も、効率的に行いたい気持ちは、よくわかります。
しかし、順序については全く逆です。
その1.C社→B社→A社
その2.C社=B社→A社
のように、本命以外のところから、内定をいただくことが、重要です。
第一に、内定をもらえれば、心に余裕を生み出します。
あるいは、内定をとらなくても、今の会社に残るという選択があれば、問題ありません。
恋愛と同じで、余裕のない相手は、魅力的に映りませんし、好きな女性の前では、緊張して、上手くいかないことが多いのも事実です。
第ニに、面接に馴れます。
面接には、ある程度の場数が必要です。慣れるということが、余裕をつくります。
第三に、ひょっとして、A社が本命でなくなるかもしれない。
ということです。
例えば、
・B社・C社の方が、給与・条件が格段に良かった。
・面接官の印象や、会社の雰囲気が、B社・C社の方が良かった。
・配属部署が、希望どおりでなかった。
・会社は、魅力的だが、仕事は、つまらなさそう。
などなど、実際に就職活動してみると、「A社が本命でなくなった」ということにもなる場合があります。
また、別の目的でも、最低3社は、受けた方が良いでしょう。
A社の評価を、B社・C社の面接から入手できることです。
面接官「他に、どのような企業を受けていますか?」という問いに、隠さずに、「A社も受けようと思いますが」という応えをB社・C社にする。そうすると、A社について貴重な情報を入手することも可能です。
特に、中途転職の場合は、複数受験をお薦めします。何しろ、オファレターが届かないことには、吟味できません。新卒のように、入社後に配属が決まる場合と違って、配属部署によって、大きく仕事内容が変わります。給与も、初任給と違って、個人で格差があります。オファレターをもらわないことには、仕事内容や給与が検討できない。複数のオファレターをもらい、条件について検討する必要があるでしょう。
これまでの話で、おわかりのように意外と大切なのは、本命以外のところから、内定をいただくことです。
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