面接のプロが教える、面接の対策

社長面接の攻略方法


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「社長面接は恐れるに足らず」

 
最終の社長面接、応募者にとって最も緊張する瞬間かもしれません。しかし、最も、採用基準が低いのが社長面接です。特にオーナー創業者などは、基準が無いといっても過言ではありません。

財閥系大企業の子会社は別として、ソニーやホンダをはじめ多くの企業は、社長単独あるいは親しい仲間数人で、創業している企業が殆どです。創業時の採用は、とても苦労があります。知名度も無い、払える給与にも限度がある。そのような条件では、身内でもない限り、応募する人はまずいません。社長は、採用難の時期をかならず過ごしてきています。ですから、どんな応募者に対しても、『よく、こんな会社に応募してくれたな。ありがとう。』という感謝にも似た気持ちが芽生えます。

就職のハウツー本で、『社長に会え!』というのは、社長の考えや、経営方針を聞き、入社に値するかどうかの選択といった目的もありますが、選考の難易度からも、社長に会うのが、最も簡単ということです。
POINT
社長の採用基準は、人事マンの採用基準よりも低い。言い換えれば、人事マンの面接が、ハードルが高く、それを乗り切れば、合格ラインに大きく近づけるということです。
対策
社長面接を乗り切る奥儀、社長を知る
社長面接の攻略は、社長自身を知って、面接に臨むことです。

また、就職先として選択も、リーダーを見極めることが重要です。リーダーの力量で、企業の成長に差が出ます。

いいかげんな社長、わがままな社長、独裁的な社長、裏表のある社長、見栄っ張りな社長、・・・。マイナス印象の人もいれば、惚れ惚れする社長もいます。

それでは、社長を知る方法として、インターネットや様々なメディアから社長の情報を入手することは基本です。それ以外で、社長―人事―応募者の関係から、少し、お話しておきます。人事マンは、社長と近い距離で仕事をしています。

例えば、社長が、「当社もリストラだ。首を切れ」などと人事に命令する場面があったとしましょう。ところが、社長自身は、外車を乗り回し、ナイトクラブで豪遊、接待交際費は使い放題。そんな状況で、人事マンにリストラの指示がきたら、「この社長とは、やってられるか!」と見放すことになるのではないでしょうか。もし、人事マンが社長を人間的にも尊敬し、仕事面でもリーダーとして認めているならば、プライベートでも社長と接触を持ちたいと思うのが人情です。仕事帰りに、飲みに行って、ゆっくり話をしたい。休日、ゴルフなどで、遊びたい。などなど、『ゴマを擂る』ということでなく、社長との距離が自然と近くになっています。逆に、嫌いな・尊敬できない経営者であれば、人事マンも、距離をおきます。そこで、面接時に、人事マンに、「社長と飲みに行ったりするのですか?」「社長と週末ゴルフとかは、するのですか?」などなど、社長―人事の関係をヒアリングしてみてください。また、人事マンに「社長が、現在取り組まれている課題は何でしょうか?」「社長が、過去、苦労されたプロジェクトはどのようなものでしょうか?」など、社長の足跡についてヒアリングしてみてください。その反応と内容で、社長のリーダーとしての資質を見極めることと同時に、人事マンと社長の関係、人事マンからみた社長情報を知ることができます。更には、社長をテーマに話しをすることで、人事マンと応募者の距離も近づくことになります。

余談ですが、「リーダーの資質」って何でしょう?

資質については、いろんな方が様様な意見をお持ちでしょう。リーダーシップ、マネジメント力、プレゼンテーション力、・・・など、求められる資質は企業ごとにも違いがあるようです。しかし、最も重要視したい資質、ベースとなる資質は、『嗅覚』です。動物界では、群れのリーダーは、食べ物・飲み物を探し求めて、先陣を切って移動するわけです。この、リーダーの嗅覚によっては、グループ全体が、危険な目に会ったり、餓死することにもなります。ビジネス界でも同様に、リーダーが時代の流れを読み、利益を創出できる事業に出会えるように先導していきます。そのために、リーダーには、嗅覚が無ければいけません。ただし、企業は組織ですから、「リーダー自身が持たなくても、その他の人が持ち合わせていれば、大丈夫。」ということにもなるのでしょうが。その場合、リーダー自身が『嗅覚』を持っている企業に、スピード面で負けてしまいます。

「社長の考えやポリシーをヒアリングしなさい」とありますが、言い換えると、この『嗅覚』について確認していることにつながります。
対策
社長面接を乗り切るもうひとつの奥儀、ヒューマンアセット
社長面接で、何をPRすれば良いのでしょうか?

その一つに、ヒュ―マンセット(人的資産)があげられます。現代の企業経営では、不動産・設備資産を持つことよりも、知的資産を持つことが重要視されています。企業にとって、知的資産を手に入れる最も効率の良い方法は、採用です。

「あなたの、ヒューマンアセットはなんですか。」あるいは、「そのヒューマンアセットは、いくらぐらいですか。」という質問に即答できる人は、すでに、面接成功の半分を手中に収めているといえます。

ヒューマンアセットは、応募しようとしている会社・職種によって、変化します。

例えば、暗算・計算が得意です。といった能力を認める企業もあれば、「当社は、すべて、コンピュータ処理だから」として、ヒューマンアセットとして評価しない企業もあるでしょう。また、「当社の、経理部には、暗算の日本一や世界一がゴロゴロいるからなぁ(←実際は、ありえませんが)」等という場合は、その方のヒューマンアセットは,相対的に低いものになってしまいます。
ヒューマンアセットをPRするための準備をお話します。
STEP1 自分自身の資産の棚卸表を作成してみてください。
STEP2 応募しようとする企業の募集背景の情報を入手してみてください。
STEP3 募集背景から、ヒューマンアセットと思われるものをチェックしてみてください。
STEP4 チェックしたヒューマンアセットを、知人・友人にその表を見せながら、客観的にコメントを求めてください。
自分自身の資産表を作ることは、ヒューマンアセットをPRできると同時に、自分を見つめる稀少な機会になり、その企業が、自分にとって資産を伸ばす企業かどうか、という企業選びの判断材料にもなります。その企業が、自分のアセットを高く買うかどうかで、就職先として、相応しいかどうかの判断がつきます。是非、やってみてください。

アセットを増やす方法については、先ほどと、少し手順が違います。
STEP1 ご自身の資産の棚卸表を作成してみてください。
STEP2 チェックした資産の価値をご自身が経営者の視点で計算してみてください。
STEP3 友人に、その表を見せて客観的にコメントを求めてください。
STEP4 応募しようとする企業の募集背景の情報を複数入手してみてください。
STEP5 最も高い資産価値と募集背景がマッチする企業を選択してください。
   
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